宿坊に泊まろう!(善光寺宿坊体験記)
全国各地の有名寺社にも行きたくなってきます。
日帰りが無理な場合、宿泊しなければいけません。
観光を兼ねてホテルや温泉旅館などに宿泊するのもいいですが、
機会があれば是非「宿坊」を体験してみましょう。
宿坊とは、簡単に言うと寺社に併設または寺社周辺にある参拝客の宿泊施設のことです。
一般的には、宿泊だけでなく座禅や写経なども必ず体験しなければならないイメージがありますが、実際はそうではないところが多く、民宿などとほぼ同じような泊まり方ができます。もちろん座禅や写経・掃除などが必須でそれらを体験するための宿坊もあります。しかし、多くの場合、それら修行体験的なものは任意参加になっています。
各宿坊により様々なパターンがありますので、予約前または予約時に
確認し、自分の目的にあった宿坊に泊まりましょう。
ここでは、宿坊の中でも初心者向けと思われる信州善光寺の宿坊をご紹介します。
善光寺宿坊体験記
善光寺は特定の宗派の寺院ではなく、天台宗と浄土宗の山内寺院によって護持されています。
宿坊もそれぞれが寺院となっており、御本尊があり御住職がおられます。
善光寺には39の宿坊がありますが、そのうち25は天台宗、14が浄土宗
の宿坊となっています。○○院が天台宗、○○坊が浄土宗の宿坊になります。
この度は、天台宗 常智院 様にお世話になりました。
15時ころ到着。フロントのようなものはありません。
玄関で声をかけると中から人が出てこられました。
さっそく部屋に案内していただきます。
お茶やお菓子が用意されており、テレビもあります。
旅館などと違い金庫や冷蔵庫はありません。
廊下と部屋は障子戸で仕切られており、鍵はありません。
大きい民家のお座敷に泊めて頂いているような感じです。
一息ついてからお堂をお参りしていると世話役の方が見えられ、善光寺信仰や縁起についてお話してくださいました。
夕食までしばらく時間があるので付近を散策に・・・
常智院様のある釈迦堂通りの中ほど善光寺 世尊院 釈迦堂に参拝し、御朱印を頂きました。
16時少し前に伺ったのですが、受付時間は16時までとなっていました(汗)
仲見世通りや宿坊通りを散策したのち宿坊に帰ると翌朝のメインイベントである’お朝事’’お数珠頂戴’’お戒壇めぐり’についての説明を受けます。
案内の方が同行してくださるので何の心配もありません。
ただ、5時15分に玄関に集合とのこと・・・夜型の方にはつらい時間です。
(※お朝事の開始時間は季節によって変動します。)
このあと入浴、そしていよいよ夕食です。
素材の味を十分にいかした精進料理で上品な味付けです。
私は特に’ごぼうの蒲焼き’が気に入りました。
ちなみに希望すれば日本酒やビールなどもいっしょに頂けます。
ご飯のおかわりも自由です。
夕食の後はテレビを見たりして過ごしましたが、旅の疲れと明日の朝に備えて
早めに就寝しました。廊下の灯りは22時半頃に消灯しました。
22時半就寝 ----- 4時半起床
翌朝4時半、顔を洗い身支度を整えます。集合時間の少し前に玄関に行きました。
すぐに本堂へは向かわず、仁王門をくぐって参道を歩きます。
途中で善光寺大勧進に立ち寄り、貫主様から’お数珠頂戴’します。
遠方からの参拝客ばかりでなく、ご近所の方々のいらっしゃいました。毎日来ている方もいるようです。
本堂手前でも多くの方が並んでおられました。
この後、本堂内陣での’お朝事’に参加し、’お戒壇めぐり’を
体験しました。本堂内は撮影禁止なので残念ながら写真はありません。
その他境内のみどころも案内していただきました。わかりやすい説明で大変勉強になりました。
宿坊に帰って朝食です。
精進料理ではありませんが、大変おいしくいただきました。
朝食後、ごあいさつをしてから出発します。
また、機会があれば泊まりたいです。
宿坊体験により、心も体も浄化されたような清々しい気分になりました。
次はどこの宿坊に泊まろうか・・・
【善光寺宿坊案内】インターネットで予約できます。
善光寺の周辺には三十九の宿坊があります。
各宿坊に公認案内人がおり、「お朝事」をはじめとした参拝全般をナビゲートしてくれます。
○○院が天台宗系、○○坊が浄土宗系の宿坊になります。